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- 社員が地方への出張のために、早朝に出発したり、帰りが深夜になってしまったりすることがあるのですが、通常の通勤とは異なるこれらの移動時間は給料に反映されるのでしょうか?
- ①待機時間は労働時間 労働基準法には、労働時間の内容を細かく 定義した条文はありません。行政解釈上は 「使用者の指揮監督下にある時間」とされて おり、実際に仕事をした時間のほか、次の 仕事に備えて待機した時間も労働時間に 含まれます。 例えば長距離トラックの運転手が、2人で 交代しながら運転するような場合、1人が 運転しているときにもう1人が助手席で仮眠 していても、それは待機時間であり、労働時間 として計算されます。これは移動そのものが 仕事と解されるからです。 ②移動時間は通勤時間 原則として、出張先に向かう移動時間は 通勤時間と同様で、労働時間とはいえないことと なります。つまり、出張先で法定労働時間を超え て働けば、時間外労働として割増賃金が発生します。 しかしながら、早朝や深夜であっても移動時間で あれば時間外労働には当たらず、割増賃金も 発生しないということになります。 同様に、休日明け朝一番に地方で仕事があるため、 前日の夜に現地入りしたとしても、休日の移動時間は 労働時間にはなりません。 ③企業としての対応は とはいうものの、取引先に向かうだけの移動も、目的は 当然仕事です。本来ならば好きな場所で好きなことが できる通常の休日と違って、出張のために休日移動 する時間は、それ自体は労働でなくとも行動の制約を 受けます。その実態に鑑みて、多くの企業は出張の 距離や所要時間などに応じて「手当」や「日当」を支給 しています。 支給額などをめぐる争いが起きないよう、会社側は 手当や日当の性質、支給基準を明示する必要が ありますし、社員も内容を確認しておくことが重要と いえます。
2018年12月28日)