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- 従業員80人の会社を経営していますが、退職金制度をDC制度に変えようを思っていますが、法改正が行われると聞きましたが、どのように改正されるのですか?
- (20厚生労働省の調べによると、大企業を中心に 確定拠出年金(以下、「DC」)制度を導入する企業が 増えており、政府が目標としている2万社を近く達成する 見通しになったとのことです。 今後、中小企業や公務員、主婦等にも、DC活用が広く 期待されます。 DC導入企業が増えている要因として、3つのことが 考えられています。 ①企業負担が少ないこと 年金給付額が確定されていて、運用利回りが予定より 下回った場合、その差額を企業が負担しなければならない 確定給付年金(以下、「DB」)と異なり、DCは穴埋め しなければならない義務がありません。 ②政府による導入の後押しがあること 政府は、DCの非課税になる掛金額の上限を引き上げ、 導入の後押しをしています。 ③運用環境が好転したこと 日経平均株価の上昇や、外貨で運用した場合の 円安による含み益増がありました。 [法改正と今後の動向] 政府は、公的年金を補う私的年金の柱としてDCを拡充 する方針で、以下の内容で今通常国会に法改正案を 提出しています。 ①企業年金の普及・拡大 ・事務負担等により企業年金の実施が困難な中小企業 (従業員100人以下)を対象に、設立手続等を大幅に 緩和した「簡易型DC制度」を創設する。 ・中小企業(従業員100人以下)に限り、個人型DCに 加入する従業員の拠出に追加して事業主拠出を可能 とする「個人型DCへの小規模事業主掛金納付制度」 を創設する。 ・DCの拠出規制単位を月単位から年単位とする。 ②ライフコースの多様化への対応 ・個人型DCについて、第3号被保険者や企業年金 加入者(企業型DC加入者については規約に定めた 場合に限る)、公務員等共済加入者も加入可能とする。 ・DCからDB等へ年金資産の持ち運び (ポータビリティ)を拡充する。 ③DCの運用の改善 ・運用商品を選択しやすいよう、継続投資教育の 努力義務化や運用商品数の抑制等を行う。 ・あらかじめ定められた指定運用方法に関する規定 の整備を行うとともに、指定運用方法として分散 投資効果が期待できる商品設定を促す措置を講じる。
(2015年8月28日)