「入国在留管理庁」の発足

法務省は、入国管理局を格上げし「入国在留管理庁」
を設置する方針を固めました。
来年4月の発足に向けて秋の臨時国会で関連法案を
提出します。同省は外国人労働者の受入れ拡大、
訪日観光客の増加に対応するため入国審査官を
約300人増員し、5,000人超の組織にするとしています。
また、「出入国管理部」と「在留管理支援部」
(いずれも仮称)を設け、不法就労・不法滞在の取締り
を強化するとしています。
さらに、来年4月には、建設、農業、宿泊、介護、造船
の5分野を対象に外国人の単純労働を認める
「特定技能」という在留資格が新設される予定と
なっています。
「特定技能評価試験」(仮称)に合格すれば
最長5年間の就労が認められ、技能実習生として
最長5年滞在した後に「特定技能」の資格を取得
すれば、10年間滞在が可能になります。
政府は、2025年までに5分野で50万人以上の特定
技能の外国人を受け入れることを想定しています。
そのため、2017年末時点で在留外国人は約256万人
と過去最高を更新しましたが、さらに膨らむことに
なりそうです。
入国在留管理庁は、入管業務の強化だけでなく、
外国人の受入れ環境の整備について、関係省庁や
自治体との連携を担うとしています。
例えば、入国後の生活支援や語学のサポート等は
文部科学省と連携して行うとしています。
法務省は、入国在留管理庁の発足により、日本での
外国人の労務トラブルや犯罪等が減少し、労働者、
観光客が増加することに期待を示しています。

)2018年9月27日)