今年4月に法施行より5年が経過し、多くの有期
契約労働者に無期転換申込権が発生しましたが、
実際の企業の状況を調査したところ、思いのほか
無期転換の申込みが少ないという結果が出ています。
連合が、無期転換の認知状況などについて調査した
結果は、以下の通りです。
①無期転換ルールの認知状況
無期労働契約への転換の認知状況は、以下の
ようになっています。
・ルールの内容まで知っていた:31.7%
(昨年15.9%)
・ルールができたことは知っているが、内容まで
は知らなかった:37.0%(昨年32.9%)
・ルールができたことを知らなかった:31.3%
(昨年51.2%)
以上のように認知は進んでいるものの、未だ
7割近くの有期契約労働者は無期転換ルール
の内容を理解していないということが明らかに
なりました。
②無期転換の申込み状況
無期転換申込権発生者を対象とした無期
転換の申込み状況の設問の結果は、以下の
ようになっています。
・無期転換を申し込んだ 26.9%
・無期転換を申し込んでいない 73.1%
このように未だ73.1%が無期転換申込権を
行使しておらず、当初の予想よりも低調な結果
となっています。
これは、契約期間満了までに申込みを行えば
よいという様子見という要素が強いように
思われますが、深刻な人手不足により、より良い
条件の仕事があれば、そちらに移るという思いが
あるのかも知れません。
(2018年7月26日)