政府の「働き方改革実行計画」
(平成29年3月28日決定)において、
「職場のパワーハラスメント防止を強化する
ため、政府は労使関係者を交えた場で対策の
検討を行う」とされたことを受け、厚生労働省では
昨年5月に「職場のパワーハラスメント防止対策に
ついての検討会」を立ち上げ、以後、職場の
パワハラの実態や課題の把握、実効性のある
パワハラ防止対策の検討を進めています。
2月下旬に開催された第8回会合において、職場に
おけるパワハラの定義、パワハラ防止のための
対応策とメリット・デメリット、パワハラを防止する
ために事業主が講ずる対応策の案が示されました。
このうち、パワハラを防止するために事業主が
講ずる対応策の案をご紹介いたします。
◆パワハラ防止対策の案
①事業主の方針等の明確化、周知・啓発
・パワハラの内容等の明確化、周知・啓発
・行為者への対処方針・対処内容(懲戒等)の
就業規則等への規定、周知・啓発
②相談等に適切に対応するために必要な体制の整備
・相談窓口の設置
・相談窓口の担当者による適切な相談対応の確保
・他のハラスメントと一体的に対応できる体制の整備
③事後の迅速・適切な対応
・事実関係の迅速・正確な確認
・被害者に対する配慮のための対応(メンタルヘルス
不調への相談対応等)の適正な実施
・行為者に対する対応(懲戒等)の適正な実施
・再発防止に向けた対応の実施
④パワハラの原因や背景となる要因を解消するため
の取組として望ましいもの
・長時間労働の是正等の職場環境の改善
・相談窓口と産業保健スタッフ等との連携
・コミュニケーションの円滑化のための研修等の実施
⑤上記の対応と併せて行う対応
・相談者・行為者等のプライバシーを保護するために
必要な対応、周知
・パワハラの相談・事実確認への協力等を理由とした
不利益取扱いの禁止、周知・啓発
〇ハラスメントに対する対策は、各企業においても
従来以上に求められてくると思われますので、
ご留意ください。
(2018年3月28日)