公益財団法人日本生産性本部の「メンタル・ヘルス研究所」
が、「メンタルヘルスの取り組み」に関する企業アンケート
調査の結果を取り纏めました(上場企業2,424社が回答。
2014年6月~8月実施)。
同調査は2002年から隔年で実施しており、今回が7回目
となります。
最近3年間の「心の病」が「増加傾向」と回答した企業は
29.2%(前回調査比8.4%減)、「横ばい」と回答した企業は
58.0%(同6.6%増)でした。
過去8年間の結果と比べると「増加傾向」の割合は減少して
きているものの、「減少傾向」にまで至っている企業は10%に
満たず、高止まりとなっています。
また、「心の病」にかかる年齢層では、一番多い30代が38.8%
(同3.9%増)、40代が32.4%(同3.8%減)となっており、両世代
にまたがる課題となっています。
さらに、10~20代の割合は18.4%(同0.4%減)ですが、
対象人数が少ないことを考慮すると高率であり、「心の病」を
課題とする世代は広がっている傾向にあります。
「心の病」が「増加傾向」の組織では、「個人で仕事をする機会
が増えた」について、肯定率が52.1%となったほか、「職場での
助け合いが少なくなった」については同49.3%、「職場での
コミュニケーションが減った」については同58.9%となりました。
労働安全衛生法の改正により、従業員のストレスチェックが
義務化されます(2015年12月)。
今後は、これへの対応についても十分に検討し、
メンタルヘルス対策を講じていかなければならないでしょう。
(2014年12月30日)