改正高年齢者雇用安定法の施行が今年4月1日に迫っていますので、
他社ではどのように対応しようと考えているのかが気になるところ
でしょう。
そこで、日本経済団体連合会(経団連)から発表(昨年10月)された
「2012年 人事・労務に関するトップ・マネジメント調査」の結果を
ご紹介します。
上記アンケートにおける「高年齢者雇用安定法の改正に伴い必要
となる対応」(複数回答)との質問に対する回答結果(上位10位)は、
次の通りとなっています。
①高齢従業員の貢献度を定期的に評価し処遇へ反映する
②高齢スキル活用業務に限りがあるため提供可能な社内業務に従事させる
③半日勤務や週2~3日勤務による高齢従業員のワークシェアを実施する
④高齢従業員の処遇(賃金など)を引き下げる
⑤若手とペアを組んで仕事をさせ後進の育成・技能伝承の機会を設ける
⑥60歳到達前・到達時に社外への再就職を支援する
⑦60歳到達前・到達時のグループ企業への出向・転籍機会を増やす
⑧新規採用数を抑制する
⑨60歳到達前の従業員の処遇を引き下げる
⑩従来アウトソーシングしていた業務を内製化したうえで従事させる
上記⑨に関連した具体的な動きとして、NTTグループでは、現役世代
(40~50代)を中心に賃金額を抑制して、60歳以降の賃金原資を確保
するという方針を示していますが、20歳代の従業員を中心に反対意見が
多い一方、60歳代では賛成意見が多いとのことです。
「現役世代の賃金」、「60歳以降の賃金」をどのように設定するかは、
各企業の財務事情により大きく異なりますが、これからの大きな課題と
言えるでしょう。
{2013年1月29日)