平成24年4月から「24時間体制」の介護訪問サービスがスタートする
こととなり、在宅介護のいわば「切り札」として注目されています。
新設される「定期巡回・随時対応サービス」は、住み慣れた地域で
暮らし続けることができる在宅ケアサービスとして国が推進して
いるものです。
生活支援(食事、服薬確認、排泄介助など)のほか、床ずれ対処
や血圧チェックなどを、まさに「24時間体制」で提供するものです。
従来の訪問介護との大きな違いは、訪問の回数と時間です。
従来の訪問介護では1日1~2回で、1回あたりの訪問時間は
「30分~1時間」程度でした。しかし、新サービスでの訪問時間は
「10~15分」程度と短くなっています。
ただし、自分の生活リズムに合わせて夜間や早朝でもサービスを
受けることができます。
利用者の自己負担は定額制で、原則として1日何度利用しても
負担額は変わりません。
導入に伴う問題点として、1つ目は「事業所の採算」の問題が
指摘されています。
新サービスでは、訪問回数にかかわらず報酬が1カ月単位で決定
するため、訪問先ごとの移動距離が長くなると効率が悪くなり、
ガソリン代などの負担も重くなります。
2つ目の問題点は、「担い手の確保」です。人が集まりにくのが
介護業界の実情であり、これまでは採算が取れていた場合でも、
利用制限がなくなってしまうと、ヘルパーの負担が増えることが
懸念されており、一層人が集まりにくいこと心配されています。