「確定拠出年金」が増加傾向

企業型確定拠出年金(日本版401k)の加入者数が400万人を
突破したそうです。この数字は、日本のサラリーマンの
約8分の1に相当するそうです。
加入者増加の背景には、長期的な株価の低迷、給付型企業年金
への資金拠出負担を抑えて積立不足を解消したい企業の考えが
あるようです。
2012年3月に控えた「税制適格退職年金」の廃止を前に
確定拠出年金への移行を実施する企業も多く、加入事業者数は
1万5,117社(今年7月末時点)と増加傾向にありますが、
更に今後導入する企業も増加する見込みだと言われています。

確定拠出年金は2001年10月に日本に導入されました。
加入者自身が運用手段を選択して、運用実績に応じて
年金の受給額が変わる仕組みとなっており、「
企業型」(約400万人が加入)と「個人型」(約13万人が加入)
があります。
うち、「企業型」の場合、掛金を拠出できるのはこれまでは
企業だけでしたが、2012年からは個人(従業員)による
上乗せ拠出(マッチング拠出)も可能となります。

確定拠出年金では加入者自身が運用の責任を負うため、
企業には加入者(従業員)に「投資教育」を行うことが
求められます。
しかし、企業年金連合会の調査によると、継続的な投資教育
を実施している確定拠出年金の導入企業は約6割に過ぎない
とのことです。
運用難による積立不足が発生しがちな「確定給付企業年金」
からの移行も多く、「運用リスクを企業が従業員に押し付けて
いる」などと批判されることもある企業型確定拠出年金ですが、
導入企業には加入者(従業員)への十分なフォローが求められます。

(2011年10月28日)