確定拠出年金は、平成13年10月から企業型が施行され、個人型は翌年の平成14年1月から施行されていますが、今年5月末現在の確定拠出年金の実施状況は、企業が社員のために掛金を負担する企業型の場合、承認規約数は412件、1,506事業所になり、そのうち1,242事業所が300人未満の事業所で、企業型加入者数は約45万1,000人になりました。一方、自営業者などの第1号被保険者や企業年金がなく確定拠出年金を導入しない企業の第2号被保険者である個人が掛金を負担する個人型の場合、第1号加入者は7,837名、第2号加入者は8,059名になりました。なお、確定拠出年金において、加入者に運用商品の選定などを行う運用管理業務や、加入者ごとの記録管理などを行う記録関連業務を行う機関を運営管理機関といいますが、その登録運営管理機関数は643社になりました。
また、中小企業の場合、単独で企業型年金を導入するにはコストや手間がかかり困難ですが、これを避ける手段として総合型があります。年金規約を複数の事業主で実施する総合型が普及すれば、運営管理手数料等の低減が図られ、事務コストを低く抑えられ、規約の策定作業が軽減され、事業主の事務量が減るなどにより中小企業の導入もしやすくなると思われます。
(2003年9月)