「一期一会」

  桜は今が満開となって咲き誇っています。

この時期は、心が浮き立つ「お花見」の季節

であるとともに、また、別れと出会いの時期

でもあります。

  年に1回、「サッと咲いて。サッと散る」桜を

見ながら、いつも頭に浮ぶのは、「一期一会」と

いう言葉です。

この意味は、「一生に一度会うこと。また一生に

一度限りであること。」(「現代国語例解辞典」)

だそうで、茶道を大成したあの有名な千利休が、

茶の湯の時に

“あなたとお会いできるのも、私の人生の中で

このひと時かぎりかもしれないから、そういう気持ちで

精一杯おもてなしします”

と用いた言葉だそうです。

  でも、これは、何も茶の道だけに限らず、

人々の夫々の人生、夫々の日々の一コマ一

コマにも、決して止まることも繰り返すこともできない、

いわば「一期一会」の場面があり、この繰り返し

により「人生」が編まれているとも言えるでしょう。