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- 当社は、経営環境が益々厳しくなる中、成果主義を人事制度に採り入れています。営業社員に毎月一定のノルマを課す一方、会社としても、社費で研修など社員にスキルアップの機会を与えています。然し、他の社員の殆どがノルマをクリアしている場合、一度もノルマを達成した事がない社員におり困っています。そんな社員は、成績不振を理由に解雇できるでしょうか?
- このような場合、“成績不振”を理由に解雇できる可能性は極めて低いと考えられます。 会社の「就業規則」に定める解雇事由に“成績不振”の項目が無い場合は、 当然のこと乍ら会社は解雇をする根拠がないので解雇出来ないことになります。 では、就業規則の解雇事由に“成績不振”が明示されていれば、無条件で 解雇出来るのでしょうか? その場合でも、原則として、その社員が誠実に業務に取り組んでいれば、 解雇理由とはなりません。何故なら、特に新卒社員等は、いわば人物本位で 採用したものであり、採用時に具体的な職務遂行能力について合意した訳では ないからです。 従って、“仕事に対する意欲不足”とか“勤務態度不良”が成績不振のおもな 原因であり、然も再三の指導によっても改善されない場合に限って、 “成績不振”を解雇理由とする事が出来る場合があります。 但し、営業部長やマネージャー等特定の目的を達成する為に、雇い入れられた 社員の場合は、一般の社員とは異なり、その目的達成が出来なければ、 特別な事情がない限り、契約違反として、解雇される可能性は高いでしょう。