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- 最近、新聞等で「ブラックバイト」という言葉が使われていますが、 「ブラックバイト」とは何ですか?
- 学生のアルバイトに過重な働き方を強要させ、学業等の学生生活 に支障をきたしてしまうアルバイトのことを「ブラックバイト」と 呼んでおり、その被害が深刻化しています。 労働局のブラック企業対策プロジェクトでは、昨年7月にアルバイト 経験のある大学生に調査を行い、その結果、 「3割弱の学生が週20時間以上のアルバイト就労」、 「4人に1人が会社の都合で勝手にシフトを入れられている」、 「不当な扱いの経験率は7割弱」との実態を把握し、公表しました。 これらの他にも、「ノルマの未達成を理由に商品の買い取り」、 「上司からのパワハラ・セクハラ」などが挙げられており、 違法行為が存在している可能性もあるとして問題となって います。 では、なぜこういった事態が起こっているのでしょうか。 理由の1つは、学費の高騰、仕送り額の減少、奨学金制度 の不備などによって、多くの学生が、アルバイト収入が なければ学生生活を送ることが困難な状況に陥っている ためのようです。 こうした学生の経済事情につけ込み、アルバイトに 正社員並みの義務やノルマを課したり、違法な労働を させたりする企業が増加しています。 また、学生の責任感の強さを利用してあえて重い責任の 仕事を与えたり、職場での人間関係を密にしてバイト先を 学校以上の居場所にさせて、忠誠心を醸成するといった ことが意図的に行わているようです。 厚労省は4月から、学生がアルバイトをする際にトラブルに 巻き込まれることがないよう、労働基準法などに関する 知識を持ってもらう「アルバイトの労働条件を確かめよう!」 というキャンペーンを始めました。 また、大学生の労働相談を受け付ける労働組合「ブラック バイトユニオン」は、アルバイト先で不当な扱いを受けた際 には労働組合や弁護士等に相談するよう呼びかけ、 トラブルに遭った際には給与明細やメモ、録音データ等 の証拠を残すことを解決策として挙げています。 更に最近では、厚労省が学習に適正に賃金を支払うよう 異例の要請をしていたことがわかりました。「講師の 授業前後の賃金が払われていない」等の相談が相次いだ ことから、厚労省では、業界全体で改善に取り組むよう 求めています。
(2015年7月4日)