最近は労働条件について、会社と労働者(元労働者)がトラブルになることが本当に増えています。就業規則がいい加減になっていると、いくら会社が”正当に労働条件を決めている”と主張しても、通らない場合もあります。
就業規則は労働時間や休日など、労働条件を細かく定めるものです。トラブルが起こってしまった後に、”うちの会社はこのような決まりになっている”、”入社の時に言ったじゃないか”などと言っても、水掛け論になってしまいます。そのような事態になって、経営者が大事な時間と労力を割くことになれば、会社にとって大損害です。そして、更に、このようなトラブルはその他の社員のモチベーションに与える影響も強いのです。 このように、トラブル防止という観点からも、会社は就業規則を適宜見直し、適正なものにしておくべきです。そして、それだけでなく、就業規則をしっかりとしておくことは会社の業績向上にも繋げることができるのです。実際にそのように意識して就業規則を改訂している会社では、明らかな効果を見ることができます。
例えば “朝早く来て、仕事をすれば効率がよい”ということがあれば、フレックスタイム制度を導入することで無駄な残業代を減らして、逆に生産性はアップさせることが出来るかもしれません。
“わが社に合った社員の働き方はどのようなものだろう”ということを考え、それを就業規則として作成し、社員全員が共有することで、まとまりがあり、トラブルの少ない強い会社を作る事ができるのです。 就業規則が実際の企業活動の中で必要になるのは、社員を雇うときや社員とトラブルになった時以外に、労働基準監督署の調査が入った時には必ず、監督官から就業規則を見せて欲しいという要求があります。また各種助成金の申請時にも、就業規則の提出を求められることが多くあります。この様な点からも就業規則の適正化は非常に重要だとお分かり頂けると思います。(05/06)