今夏も例年程度の暑さとなるようですが、例年よりも早めに
クールビズを始める企業も少なくないようです。
また、新入社員は、現場に配属されて初めての夏を迎える
ケースも少なくないようで、職場・作業場での熱中症対策が
求められています。
熱中症と聞くと、軽いように思われがちですが、軽度の症状
から始まっても、短時間のうちに重症化して、死に至ることも
あります。
実際に記録的猛暑となった平成22年には、47人の方が職場での
熱中症で亡くなっていますし、その他の年でも毎年20人前後の方
が亡くなっているとのことです。
また、亡くならないまでも重篤な症状となれば、その従業員が
休んでいる間、ただでさえ人員不足の職場で他の従業員にしわ寄せ
がいってしまいますので、企業として予め十分な「熱中症」対策を
講じることが求められます。
熱中症発生のリスクが高いのは、梅雨明け直後の体がまだ暑さに
慣れていない時期です。時間帯別では、午後2時から4時に最も
多く発生しています。
また、建設業、製造業などでは、作業環境によってはこの時期以外
でも急に暑くなった日などは要注意です。
午前中からのこまめな休憩や水分補給が重要です。
また、午前中から12時頃までにも意外と注意が必要だそうです。
熱中症の初期的症状としては、「体がだるい」「頭痛や吐き気がする」
「めまいがする」といった状態が挙げられます。
これらの症状を感じたら涼しいところで水分と塩分を摂り、症状が
軽いと思われる場合でも、医師の診断を受けるようにしたほうが
安全です。
従業員の健康管理という面からも、作業環境の見直し、その日の
体調の確認や前日の深酒・寝不足等への指導、厚生労働省が示して
いる基準に沿った作業計画の見直しが重要です。
日頃の労働衛生教育について、この機会に見直してみては
如何でしょうか?
(2012年6月27日)