改正労働契約法施行後の状況

改正労働契約法の全面施行から1年8ヶ月が経過しましたが、
連合ではその影響を把握するため調査を実施し、先般、
その結果を公表しました。調査は、週20時間以上労働する
民間企業の有期契約労働者1,000名の回答を集計したもの
となっています。

本改正労働契約法では雇止め法理の制定法化と契約が
反復更新され、5年を超過した際の無期転換ルールの創設が
中心となっており、企業としてはその対策を進めている
ところですが、それに関連した2つの調査事項について
以下の通りご報告します。
①これまで契約期間に上限がなかったが、新しい契約では
期間に上限が設けられた:
あった 11.9%、なかった 88.1%
②これまでよりも短い期間での契約を求められた:
  あった 6.2%、なかった 93.8%

①については無期転換を回避するため実施されたと
思われますが、既に11.9%もの有形契約労働者が
その契約に上限が設けられています。
今後、この流れはより強まると思いますので、
有期労働契約者に関するトラブルは増加することが
避けられないかもしれません。
尚、この点に関しては専門職等については、特別法で
無期転換までの期間を延ばす等政府の検討も
進められていますが、当面は全面的な法改正は
期待できないかもしれません。

(2015年1月26日)